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DeepSeek Harness(dsh)入門:100万トークン・159プラグインのAIエージェント基盤

DeepSeek AIが2026年8月13日に公開したオープンソースのAIエージェント基盤「DeepSeek Harness(dsh)」。npxコマンド1つで起動でき、100万トークンのコンテキストと98%のキャッシュヒット率で入力コストを約96%削減できます。本記事では起動からタスク実行までの手順を解説します。

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この記事のポイント

  • 2026年8月13日にDeepSeek AIがMITライセンスのOSSとして公開(developer preview版)
  • npx @deepseek-ai/dsh web で起動、Web UIは http://127.0.0.1:3080
  • 100万トークンのコンテキスト+キャッシュヒット率98%で、入力コストを約96%削減可能

WHAT 2026年8月13日公開。DeepSeek Harnessとは何か

DeepSeek Harness(dsh)は、DeepSeek AIが2026年8月13日の夜に公開したオープンソースのエージェント基盤(coding agent harness)です。ライセンスはMIT。試用時点のCLIパッケージは0.1.0-rc.5で、READMEでも「developer preview」と明記され、互換性を壊す変更があり得る開発初期段階のソフトウェアです。

最大の特徴は「Everything is a Plugin(すべてがプラグイン)」という設計です。基盤となるCordisの上で、モデルアダプター・ツールレジストリ・セッションログ・エージェントループまでがすべてプラグインとして実装され、特別扱いされる「コア」がありません。今回の環境では設定画面(Settings → Plugins)に159個のプラグインが並びました。Web UIとheadlessモードも別々の製品ではなく、設定のテンプレート(profile)として提供されています。

POINTS 今日から試す3ステップ(起動・設定・実行)

  • ① Web UIを起動する:Node.jsを用意し、npx @deepseek-ai/dsh web を実行します。ブラウザで http://127.0.0.1:3080 が開き、起動から最初のタスクまで10分ほどで進められます
  • ② モデルとワークスペースを設定する:Settings → Models でDeepSeek APIキーを保存し、workspaceとmodelを選択します。deepseek-v4-flash/v4-proはどちらもコンテキスト長100万トークン。ファイル変更やコマンド実行時は画面で権限確認が入り、Planやsub-agentの動きも同じ画面に表示されます
  • ③ headlessモードとプラグイン追加:グローバルインストール不要で npx --yes @deepseek-ai/dsh --profile headless "タスク" を実行します。プラグイン追加は npx --yes @deepseek-ai/dsh plugin --profile <name> add <package>、自作スキルは ~/.agents/skills/<name>/SKILL.md 形式で読み込めます

コンテキストキャッシュで入力コストを約96%削減

エージェントは会話やプロジェクトの情報を次のリクエストにも引き継ぐため、入力には同じprefix(文脈)が多く含まれます。DeepSeekのContext Cachingは標準で有効で、数回タスクを動かすとセッション下部のキャッシュヒット率は98%まで上がりました(一セッションでの実測値であり、製品全体のベンチマークではありません)。

2026年8月14日時点のAPI価格(100万トークンあたり)は次のとおりです。

  • deepseek-v4-flash:入力(cache hit)$0.0028/入力(cache miss)$0.14/出力 $0.28
  • deepseek-v4-pro:入力(cache hit)$0.003625/入力(cache miss)$0.435/出力 $0.87

98%を入力トークンのヒット率としてdeepseek-v4-flashで100万トークンを入力した場合、$0.0028 × 98% + $0.14 × 2% = $0.005544 です。すべてcache missなら$0.14なので、入力料金は約96%低くなります。なお、キャッシュはbest-effortであり、100%のヒットは保証されていません。

INSIGHT 「Agent版VS Code」が示すエージェント開発の未来

開発タスクを進めるエージェント製品の代表例であるCodex(2026年7月9日にChatGPTデスクトップアプリへ統合され、diff・レビュー・Pull Requestが前面に出る製品)と比べると、dshは「エージェントを作る側」の基盤です。起動時点でAPIキー・workspace・model・permission presetを設定し、goal・agent preset・plugin configuration・session logといった開発者向けの概念が画面に並びます。Node.js・npm・権限管理に慣れた人を前提にしたUIで、価値の中心を拡張性に置く設計は、いわば「Agent版のVS Code」といえます。ただし現時点ではVS Codeのようなエコシステムはまだありません。

エージェント技術の検証・評価が増えるほど、こうした基盤の理解は業務へのAI適用でも重要になります。AI・LLM・APIなどの基礎用語は【IT用語解説】アーキテクチャ・技術トレンド編で、社外秘データを守りながらSAP業務にAIを組み込む方法はローカルLLMで実現する、安全なSAP×AI活用で解説しています。

FAQ よくある質問

DeepSeek Harnessは無料で使えますか?

ソフトウェア自体はMITライセンスのオープンソースで無料です。ただしタスク実行時のDeepSeek API利用料(モデル別の従量課金)は別途かかります。

Codexとは何が違いますか?

CodexはChatGPTに統合された開発タスク向けのエージェント製品です。dshは「エージェントを作る側」の基盤で、プラグイン構成や権限設定などより低いレイヤーを直接操作します。

本番利用は可能ですか?

developer previewのため、互換性を壊す変更があり得ます。本番適用より、機能検証や学習目的での利用が推奨されます。

出典・参考

※本記事は上記の公開情報をもとに、アラディンテクノロジー株式会社編集部が独自に整理・考察したものです。内容は執筆時点(2026-08-15)の情報です。考察部分は当社の見解であり、特定の製品・導入を推奨するものではありません。

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この記事について

執筆

アラディンテクノロジー株式会社 編集部

SAPコンサルティングとAI活用の現場知見をもとに、基幹業務のスマート化に役立つ情報をお届けしています。

監修

劉 瑞(リュウ ズイ)

代表取締役社長。SAP ABAP開発からコンサルティングまで15年、来日20年弱。「SAP×AI」の融合による価値創造に注力しています。

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