ITインフラの運用・設計には、ネットワークからハードウェアまで幅広い用語が登場します。本記事では、IT運用とインフラの重要35用語を5つのグループに分けて解説します。
運用・可用性の用語
ITIL(Information Technology Infrastructure Library)— ITサービス管理のベストプラクティス
ITサービス運用の標準的な実践方法をまとめたフレームワークです。インシデント管理や変更管理の体系として広く使われます。
CMDB(Configuration Management Database)— 構成管理データベース
サーバーやアプリなどIT構成要素の情報と関係性を管理するデータベースです。変更の影響範囲の把握に役立ちます。
RTO(Recovery Time Objective)— 目標復旧時間
障害発生後、どれだけの時間で復旧する必要があるかを示す目標値です。DRP策定の基準になります。
RPO(Recovery Point Objective)— 目標復旧時点
障害時に「どの時点のデータまで復元する必要があるか」を示す目標値です。バックアップ頻度の基準になります。
HA(High Availability)— 高可用性
システムを停止させないための構成・運用のことです。冗長化や自動フェイルオーバーが代表例です。
LB(Load Balancer)— ロードバランサー
サーバーへのアクセスを複数台に分散させる装置・仕組みです。負荷分散と可用性向上に使われます。
ネットワーク基盤の用語
CDN(Content Delivery Network)— コンテンツ配信ネットワーク
画像や動画などのコンテンツを世界中のサーバーにキャッシュし、高速配信する仕組みです。サイト表示の高速化に効果的です。
DNS(Domain Name System)— ドメイン名解決システム
「www.example.com」のような名前をIPアドレスに変換する仕組みです。Webサイト閲覧の土台です。
NAT(Network Address Translation)— ネットワークアドレス変換
プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスを変換する仕組みです。社内ネットワークの接続で使われます。
LAN(Local Area Network)— 構内ネットワーク
オフィスや家庭など限られた範囲を結ぶネットワークです。
WAN(Wide Area Network)— 広域ネットワーク
拠点間など広い範囲を結ぶネットワークです。社内LAN同士をつなぐ役割を担います。
VLAN(Virtual Local Area Network)— 仮想LAN
1台のネットワーク機器上で、論理的に複数のネットワークを分割する技術です。セキュリティと管理性を高めます。
IP(Internet Protocol)— インターネットプロトコル
ネットワーク上でデータを送受信するための基本的な通信規約です。IPアドレスは機器を識別する住所にあたります。
通信プロトコルの用語
TCP(Transmission Control Protocol)— 高信頼な通信プロトコル
データを確実に届けるための通信規約です。Webやメールなど、信頼性が求められる通信に使われます。
UDP(User Datagram Protocol)— 高速な通信プロトコル
届けばいい・速さ優先の通信規約です。音声や動画配信などに使われます。
HTTP(Hypertext Transfer Protocol)— Web通信用プロトコル
Webサイトのデータをやり取りするための通信規約です。
HTTPS(HTTP Secure)— 暗号化されたWeb通信
HTTPを暗号化した通信規約です。通信内容の盗聴・改ざんを防ぎ、SEOの評価対象でもあります。
SSH(Secure Shell)— 暗号化リモート接続
サーバーに安全にリモート接続するための仕組みです。Linuxサーバーの管理で広く使われます。
FTP(File Transfer Protocol)— ファイル転送プロトコル
ファイルを転送するための通信規約です。Webサイトのアップロードなどに使われます。
SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)— メール送信プロトコル
メールを送信するための通信規約です。
SNMP(Simple Network Management Protocol)— ネットワーク監視プロトコル
ネットワーク機器の状態を監視・管理するための通信規約です。
ストレージと仮想化の用語
SAN(Storage Area Network)— ストレージ専用ネットワーク
サーバーとストレージを高速に接続する専用ネットワークです。大規模システムのデータ基盤に使われます。
NAS(Network Attached Storage)— ネットワーク接続ストレージ
ネットワーク経由でファイルを共有できるストレージ装置です。ファイルサーバーとして広く使われます。
VM(Virtual Machine)— 仮想マシン
ソフトウェアで仮想的に作ったコンピュータです。1台の物理サーバーで複数の環境を動かせます。
Docker — コンテナ型仮想化プラットフォーム
アプリとその実行環境を「コンテナ」としてまとめて実行する仕組みです。環境差異をなくし、デプロイを高速化します。
K8s(Kubernetes)— コンテナオーケストレーション
多数のコンテナのデプロイ・スケーリング・運用を自動化するプラットフォームです。コンテナ運用の標準です。
ハードウェアの用語
BIOS(Basic Input/Output System)— 基本入出力システム
PC起動時に最初に動く基本ソフトウェアです。ハードウェアを初期化しOSを立ち上げます。
UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)— 次世代ファームウェア
BIOSを置き換える新しい起動用ファームウェアです。高速起動とセキュリティ機能を備えます。
SSD(Solid State Drive)— 半導体ストレージ
半導体メモリで構成された高速な記憶装置です。起動や読み書きが速く、現在の標準です。
HDD(Hard Disk Drive)— 磁気ディスク装置
磁性体のディスクにデータを保存する記憶装置です。大容量を低コストで実現します。
RAM(Random Access Memory)— 主記憶装置
実行中のプログラムやデータを一時的に保持する高速メモリです。容量が多いほど処理が快適になります。
CPU(Central Processing Unit)— 中央処理装置
コンピュータの計算・制御の中核となるプロセッサです。
GPU(Graphics Processing Unit)— 画像処理装置
画像処理に特化したプロセッサで、近年はAIの学習・推論でも重要です。
OS(Operating System)— オペレーティングシステム
ハードウェアとアプリケーションをつなぐ基本ソフトウェアです。WindowsやLinuxなどが代表例です。
まとめ
インフラ用語は、システムを「安心して動かし続ける」ための基礎知識です。運用保守やクラウド移行の検討に役立ててください。
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インフラの設計思想と開発手法の関連はアーキテクチャ・技術トレンド編と開発・デリバリー編をご覧ください。