ITプロジェクトの会議や提案書には、略語だらけの専門用語が登場します。意味を正しく理解していると、要件の取りまとめやベンダーとの交渉が格段にスムーズになります。本記事では、プロジェクト管理と業務プロセスの領域で頻出する16の用語を解説します。
提案・要求段階の用語
RFP(Request for Proposal)— 提案請求書
発注側がシステム導入などの要件をまとめ、複数のベンダーに「提案書を出してください」と依頼する文書です。要件を明確に書くほど、比較しやすい提案が集まります。
RFQ(Request for Quotation)— 見積依頼書
仕様がほぼ確定している場合に、価格や納期の見積もりを依頼する文書です。RFPが「提案」を求めるのに対し、RFQは「見積」を求めます。
RFI(Request for Information)— 情報提供依頼書
製品やベンダーの概要・実績などの情報を先に収集するための依頼書です。RFPを出す前の絞り込みに使われます。
検証・立ち上げ段階の用語
PoC(Proof of Concept)— 概念実証
新しい技術やアイデアが本当に業務で使えるかを、小さな検証環境で試すことです。本格導入の前にリスクと効果を確認するためのステップです。
PoT(Proof of Technology)— 技術検証
PoCが「業務上の価値」を検証するのに対し、PoTは「技術的に成立するか」を検証します。性能や互換性の確認などが該当します。
MVP(Minimum Viable Product)— 実用最小限の製品
最小限の機能で市場に早く出し、ユーザーの反応を見ながら改善していく考え方です。アジャイル開発で重視されます。
計画・管理の用語
SOW(Statement of Work)— 作業範囲記述書
プロジェクトで実施する作業の範囲・成果物・スケジュール・費用などを契約に先立って明確にする文書です。認識のずれを防ぐ土台になります。
WBS(Work Breakdown Structure)— 作業分解構成
プロジェクトの成果物を、管理しやすい単位まで細かく分解した構造のことです。工数見積もりや進捗管理の基本になります。
KPI(Key Performance Indicator)— 重要業績評価指標
プロジェクトや事業の目標達成度を測るための代表的な指標です。進捗率や稼働率、成果物の品質などが例として挙げられます。
SLA(Service Level Agreement)— サービス水準合意書
サービス提供者と利用者の間で、稼働率や応答時間など「提供品質の基準」を契約として定めたものです。保守・運用契約でよく使われます。
Milestone — マイルストーン
プロジェクトの中で、完了を確認すべき重要な節目のことです。マイルストーンごとに進捗を確認し、遅延を早期に検知します。
Gantt — ガントチャート
タスクを横棒で時系列に並べた工程表です。作業の順序や依存関係、進捗をひと目で把握できるため、プロジェクト管理の定番ツールです。
要件・変更管理の用語
BRD(Business Requirement Document)— 業務要件定義書
業務視点で「何を実現したいか」をまとめた文書です。システム要件を導き出す出発点になります。
PRD(Product Requirement Document)— 製品要件定義書
プロダクトとして実装すべき機能や仕様をまとめた文書です。開発チームが実装判断をする基準になります。
FRD(Functional Requirement Document)— 機能要件定義書
システムが実現すべき機能要件を、より具体的に記述した文書です。画面や処理フロー単位で定義されます。
CR(Change Request)— 変更依頼
プロジェクトの途中で発生する仕様やスケジュールの変更を正式に申請・承認する仕組みです。変更管理(Change Control)の核となる手続きです。
まとめ
これらの用語は、ITプロジェクトの「企画・提案・計画・管理」を円滑に進めるための共通言語です。意味を知っているだけで、打ち合わせや文書作成の質が大きく変わります。
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